食中毒にならないための予防と対策方法!
もくじ
食中毒を防ぐ予防のポイントはこれ!
食中毒予防のポイントは、病原微生物を「付けない」「増やさない」「やっつける」ことが基本です。
食中毒は飲食店だけではなく家庭でも起こりますし、夏だけでなく年間を通して発生しています。
特に夏はO-157 などの細菌やウィルスが増加します。
温度や湿度が高くなると微生物が増殖し活発になるので、乳幼児やお年寄りなど免疫が弱い人は重篤化する事があるので、特に注意が必要です。
家庭で食中毒を防ぐ6つのポイント
厚生労働省によると、家庭の食事が原因で起きた食中毒は全体の20%近くを占めているそうです。
また全食中毒のうち90%は、はO-157 などの細菌による食中毒だそうですよ。
家庭で細菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」ための、6つのポイントを紹介します。
食品購入時のポイント
・消費期限を確認してより新鮮なものを購入しましょう。
・肉や魚などの生鮮食品や冷凍食品は最後に購入するようにして、寄り道しないでまっすぐ持ち帰りましょう。
・他の食品に汁がつかないようにビニール袋に入れましょう。
保存時のポイント
・持ち帰った食品はすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。
・冷蔵庫は10度以下、冷凍庫は15度以下に保ち、早めに使い切りましょう。
・肉や魚などは、他の食品に肉汁などが付かないようにビニール袋や容器に入れましょう。
下準備時のポイント
・タオルや布巾は清潔なものを使用し、キッチン周辺は清潔に保ちましょう。
・暑い夏は冷凍食品の解凍は常温での自然解凍は避け、電子レンジで解凍するか冷蔵庫の中で自然解凍するようにしましょう。
・解凍する場合は使う分のみ解答し、解凍と冷凍の繰り返しは避けましょう。
・包丁やまな板は、肉用、魚用、野菜用と分けて使うと安全ですし、使ったあとは洗ってから熱湯をかけて殺菌しましょう。
調理時のポイント
・細菌やウィルスが手についている可能性があるので、石鹸で丁寧に手を洗いましょう。
・加熱料理は、中心の温度が75度で1分以上加熱しましょう。目安は肉は赤い部分が完全になくなるまで加熱。
・かきなどの二枚貝などはノロウイルスに汚染されている可能性があるので、中心温度が85度から90度以上で加熱しましょう。
・調理中もこまめに調理器具を洗いましょう。
食事時のポイント
・食べる前には必ず手を洗いましょう。
・作った料理は長時間放置しないようにしましょう。
・温かく食べる料理は温かく、冷やして食べる料理は冷たくしておきましょう。
残った食品のポイント
・残った食品を扱う前にも手を洗いましょう。
・清潔で冷えやすい浅い容器に小分けして冷蔵庫に保存しましょう。
・温め直す時も十分に加熱しましょう。目安は75度以上で味噌汁やスープなどは沸騰するまで加熱しましょう。
・ちょっとでも怪しいと思ったら食べずに捨てましょう。
食中毒を引き起こす病原微生物
食中毒を予防するために、食中毒を引き起こす病原微生物のことを知っておきましょう!
◆ノロウイルス
自然界での抵抗力が強く、二枚貝類に蓄積するされ加熱不十分だったことなどが原因で食中毒を引き起こします。
発生原因の7割から8割が、お腹にノロウィルスを持ちながら症状の出ない人や、症状をこらえながら調理した人からの汚染だそうです。
人の嘔吐物や便が調理者の手を介して汚染されます。
二枚貝類は85度から90度で90秒以上しっかり火を通しましょう。
◆腸管出血性大腸菌(O-157など)
少量の菌で食中毒を起こします。
加熱が不十分だった食肉が原因になることが多く、冷蔵庫や調理器具、手などから他の食品について感染源になることがあります。
生レバーやモツなどの生肉のドリップ(水分)が他の食品等に触れないようにビニール袋に入れて冷蔵庫の肉専用室や最下段に保存するなど工夫しましょう。
生の果実や生野菜が原因になる場合も多いですので、汚れ他部分や腐敗、変敗した部分は切除し流水でしっかり洗いましょう。
◆カンピロバクター
病原細菌の中で最も多く発生している直中毒です。
鶏のたたきや鶏レバーのような鶏肉の生食や、加熱が不十分な肉が原因になることが多いそうで、少量の菌で直中毒を起こします。
食肉類は十分に加熱し、生肉の保存は他の食品に触れないように容器を分けましょう。
使用した調理器具は十分に洗浄して熱湯消毒してから使いましょう。
◆アニサキス
サケ、サバ、アジ、イワシなどにはアニサキスの幼虫が寄生していることがあります。
自分で魚をおろす場合は、鮮度のいいものを選び内蔵をできるだけ早く取り除きましょう。
アニサキスは加熱か冷凍で死滅しますので、加熱の場合は70度以上、または60度で1分間加熱しましょう。冷凍の場合はマイナス20度で24時間以上が推奨されています。
気をつけよう! お弁当やバーベキュー
夏はピクニックやバーベキュウなどアウトドアを楽しむ機会も増えますが、お弁当やバーベキュウなどで気をつけたいポイントを紹介します。
ピクニックなどでお弁当を作る場合は、生物は避けましょう。
調理前は必ず手を洗い、できるだけ食材に触れないようにして細菌の感染の可能性を下げましょう。
バーベキューの場合は、生肉を掴むためのトングや箸で焼き終えた肉をつかまないことをおすすめします。
焼くことで殺菌されますが、トングや箸を使い分けないと細菌がうつってしまいます。
また、子供が多いとどうしても肉の取り合いになってしまうことがあるので、焼き方が不十分だったりすることがあるので注意しましょう。
大人が焼き具合を見極めて、食べる用のトングや箸で取り分けるように工夫しましょう。
効果的な手洗いの方法
食中毒の予防は「手洗いに始まり、手洗いに終わる」といわれています。
手洗いのタイミングは、調理を始める前や生肉や魚、卵などの感染源となる恐れがある食材をお使う前後。
調理の途中でトイレに行ったり、おむつを交換したり、鼻をかんだ後、食卓に付く前などに手を洗いましょう。
効果的な「手洗い」の方法を紹介します。
①まず、流水で手を洗います。
②洗浄剤か石けんを手に取り手のひらや指の腹を洗います。
③手の甲、指の背を洗います。
④指の間や側面、付け根の部分を洗います。
⑤親指、親指の付け根を洗います。
⑥指の先を洗います。
⑦手首の内側や側面、外側を洗います。
⑧洗浄剤や石けんを流水で十分に洗い流します。
⑨手を拭きます。その際、新しいタオル等を使うといいですよ。
共用している場合、タオルを通じて二次感染の原因になります。
⑩最後に消毒用のアルコールで、手や指全体を殺菌します。
②から⑧を2回繰り返せばより効果が高まります。
家できる食中毒の応急処置
食中毒の症状は、下痢や腹痛、嘔吐、発熱などで、食中毒特有の症状というものはありません。
そのため風邪などと間違われることがよくありますが、食事後、数時間してからこうした症状が起きた場合、食中毒かもしれません。
「食中毒かな」と思ったら、安静にして常温か少し温かいお湯を補給しましょう。
吐き気や嘔吐がある場合は吐きやすいように横向きに寝かせましょう。
特に、お年寄りや小さな子どもの場合は、吐いたものが口の中にあれば、薄いビニール手袋などをしてかきだしてあげましょう。
吐き気がおさまってきたら、力lリウムなどの電解質の補給も大切なので、スポーツドリンクや経口飲料水、りんごジュースなどを摂りましょう。
電解質の補給にバナナを一緒に食べるのもいいそうですよ。
体力を消耗して胃も弱っているので、おかゆや野菜スープなどの流動食、うどんなどの刺激が少ないものを摂りましょう。
食中毒を起こした場合、「応急処置」では間に合わないこともあります。
下痢が1日10回以上続いたり、嘔吐が続く場合や発熱があったり、便の調子がおかしいなどの状態の時は、すぐに病院に行きましょう。
特に、お年寄りや小さな子どもの場合は重篤化する恐れがあるので、速やかに病院で診断を受けましょう。