ライム病だった有名人「ジャスティンビーバー」が苦しんだ症状と原因とは?


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ライム病で苦しんだジャスティン・ビーバー

ジャスティン・ビーバーさんが「ライム病」であることを告白し、近いうちにユーチューブに投稿するドキュメンタリーシリーズで詳しく説明するそうです。

「僕がずっと戦ってきたこと、そして克服しつつあることを知ってもらえると思う。苦しい数年だったけれど、適切な治療を受けることが、これまで治療不可能だった疾患を治療する助けになる。僕は復帰して、今までよりずっと良くなる」と宣言しました。

 

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ライム病の原因と症状

ライム病は、野ネズミやシカ、小鳥などを保菌動物として、野生のマダニ科マダニ属(Ixodes)のダニによって媒介される細菌(スピロヘータ)による感染症です。

1976年にコネチカット州ライムで集団発生したことからライム病とよばれるようになりました。

米国では、昆虫が媒介する感染症の中で最も多く、欧州、中国、日本、旧ソビエト連邦各地でも発生しています。

咬まれると赤い斑点ができゆっくりと大きくなっていき、放っておくと発熱、筋肉痛、関節の腫れなどがおき、最終的には脳や神経の機能不全に関連する症状が起こります。

 

日本でのライム病患者

欧米では年間数万人のライム病患者が発生し、年々増加しているので社会的にも重大な問題となっています。

日本では、1986年に始めてライム病患者が報告され、主に本州中部以北、特に北海道で多く報告されています。

 

(出典:国立感染症研究所「感染症法によるライム病届出地(都道府県別,2013年-2018年)」を加工して作成)

 

患者報告数は1999年から2018年までの20年間で231例で、北海道以外の地域での報告数はの多くは、北海道やアメリカ、欧州諸国で感染しています。

欧米比較してライム病患者報告数は少ないですが、野ネズミやマダニの病原体保有率は欧米並みなので、潜在的にライム病が蔓延している可能性が高いそうですよ。

 

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ライム病の治療

ライム病の治療には抗菌薬が有効で、早期に治療することで合併症を予防できる可能性が高くなります。

「ライム病ボレリアには抗菌薬による治療が有効である。マダニ刺咬後の遊走性紅斑にはドキシサイクリン、髄膜炎などの 神経症状にはセフトリアキソンが第一選択薬として用いられており、薬剤耐性は今のところ報告されていない。マダニ刺咬によるエーリッキアの重複感染が疑われる場合には、ドキシサイクリンもしくはテトラサイクリンが有効とされている。」
(引用:国立感染症研究所「治療・予防:治療・予防」)

 

ライム病の予防

ライム病の感染を防ぐには、森や野山などでマダニに刺されないようにすることが大事です。

・道から外れ、けもの道やぶには入らないようにし、道の真ん中を歩くようにする。
・マダニに効果がある虫除けスプレーや防虫ウェアを使用する。
・長袖の衣服や長ズボンを着用する。
・靴下の中や靴にズボンの裾を入れる。
・ダニがついていないかこまめに仲間同士でチェックする。
・帰宅後、入浴の際にマダニがついていないか全身をチェックする。

万一刺された場合には、自分でマダニを引き剥がさずに、医療機関で切除してもらいましょう。

無理にマダニを剥ぎ取ると、病原体が注入されたり、マダニの刺口や頭が皮膚の中に残ってしまい、感染を増長する場合があります。

 

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