食道がんの原因とは|少量の飲酒で顔が赤くなる場合は要注意!
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アルコール飲料は多くのがんを誘発
IARC(国際がん研究機構)の発がん性リスクの分類によると、アルコール飲料は発がん性がある最上位のグループに属するそうで、口腔、咽頭、喉頭、食道、大腸、肝臓がん、乳がんのリスクを増加させるそうです。
その中でも食道がんは、2020年のアルコールに起因するとみられる新規症例の最多だったそうです。
特に日本人には酒に弱い高リスクのグループがあるそうで、女性より男性の方が食道がんにかかりやすいそうです。
食道がんの原因とは
お酒を飲むとアルコールはアセトアルデヒドに分解され、さらにアセトアルデヒドを酢酸に分解して無毒化されるそうです。
しかし、日本人など東アジアの4割はアセトアルデヒド分解酵素が生まれつき働かないか、働きが弱いそうです。
そのため飲酒量が増えれば代謝しきれず、アセトアルデヒドが体の中にたまり食道がんのリスクが高くなるそうです。
また、タバコの煙には発がん性物質が多く含まれているため、喫煙は食道がんのリスクを高めます。
周囲の人がタバコの煙を吸い込んでしまう、受動喫煙もリスクを高めるので注意が必要です。
少量飲酒で赤ら顔なら要注意
酒を飲むと喉から食道、胃にかけて、粘膜にアルコールとアセトアルデヒド、それらをが溶け込んだ唾液にさらされ、がんにつながるDNAが損傷するそうで、酒に弱い人は強い人に比べ、唾液中のアセトアルデヒド濃度がより高くなるそうです。
国立がんセンターなどの研究では、酒に強い人が少量の飲酒をする場合に比べ、弱い人の少量飲酒の食道がんのリスクは約6倍で、多量飲酒は89倍だそうです。
ビールをコップ1杯飲んだ程度の少量の飲酒で顔が赤くなる人は、極めて食道がんのリスクが高いそうなので注意しましょう。
ただし、酒が強い人でも酒量が増えれば、それに応じてリスクが高くなるので飲み過ぎには注意しましょう。
食道がんのリスクを減らすには
食道がんのリスクを減らすには、飲酒量を減らす、禁酒する、禁煙するなど、生活習慣を見直す必要があります。
禁酒すれば飲み続けた場合に比べ、5年後には食道がんのリスクが3分の1に減少すると言われているそうです。
また、早期発見のために定期的に健康診断で内視鏡(胃カメラ)検査を受けることが大切だそうです。
内視鏡検査をすることで、早期に見つかる食道がんが増え死亡率も低下しているそうです。
早期の食道がんは、自覚症状がほとんどないそうですが、進行するとのみ込みにくいなどの自覚症状が現れるので、何か違和感がある場合はすぐに消化器科などを受診し、検査を受けましょう。