防水スプレーの危険性|吸い込むと呼吸困難や肺炎などの健康被害が!
もくじ
吸い込むと危険な防水スプレー
防水スプレーは、靴や服などの表面に皮膜ができて水や油をはじく効果があり、梅雨の時期だけでなく雨対策グッズとして多くの人が使っています。
しかし、適切な使い方をしないと防水スプレーから噴射されるフッ素系樹脂やシリコン系樹脂の粒子を吸い込んでしまい、咳や吐き気、呼吸困難、肺炎などの症状を引き起こしてしまうそうです。
防水スプレーを使用する時は、ラベルに書かれている注意書きをよく読み、正しい使い方を守りましょう。
防水スプレーによる代表的な事故事例
東京都生活文化スポーツ局の代表的な事故例を紹介します。
① 靴用の防水スプレーを購入し、自宅マンションの玄関で何足かに使ったところ、数時間後に体調を崩し呼吸困難も引き起こしたため、病院を受診したところ過敏性肺炎と診断され、約9日間の入院を余儀なくされたそうです。
② 衣類に防水スプレーを噴射したところ、気分が悪くなりめまいに襲われ、同居している家族も咳き込んだり、ふらつくなど体調が悪化してしまった。
部屋の換気をせず、締め切った状態で使用したためだそうです。
③ スプレーを吸い込まないように注意してベランダで使用していたが、急に風向きが変わってしまい吸い込んでしまい、体調が悪くなった。
などの事例が発生しているそうです。
呼吸困難や肺炎などの健康被害を起こさないために!
健康被害を起こさないために、防水スプレーを使用する時はマスクを着用し、必ず屋外で使いましょう。
事故発生場所として最も多い玄関や締め切った場所、車内など空気が滞留しやすい場所では絶対に使用しないようにしましょう。
ベランダなど屋外で使用する場合でも、風向きの変化に注意して吸い込んでしまわないように気をつけましょう。
衣類などからある程度距離をとって噴射しても、向かい風の場合は吸い込んでしまうおそれが高いので、風上から風下に向かって使用しましょう。
火気の近くや、子供、ペットの近くでは絶対に使用せず、手の届かない場所に保管しましょう。
使用する場合は使用上の注意をよく読んで、使用方法を守りましょう。
また、紫外線カットの衣類用コーティングスプレーでも同様の事故が起こるそうなので、十分に注意しましょう。
防水スプレーを吸い込んでしまったときの応急処置
万一防水スプレーを吸い込んでしまったときの応急処置を紹介します。
・多量に吸い込んでしまった場合は、新鮮な空気のもとに移動し、気分が回復しないときは医師の診察を受ましょう。
・眼に入った場合は、こすらずに大量の水で洗い、医師の診察を受けましょう。
・肌にかかったってしまった場合は、すぐに石けん水でよく洗いましょう。
・使用中に異常を感じた場合は、すぐに使用を中止し医師の診察を受けましょう。