便は健康のバロメーター! あなたの便はなに色?
健康な状態の便の理想はバナナ
排便後の便をチェックすると、腸内環境の状態を簡単に知ることができます。
便に含まれる腸内細菌や剥がれた腸の粘膜、食べ物のカスなどで、便秘や下痢を診断することができます。
排便後おしりを拭いたトイレットペーパーに便が殆ど残らないのが良い状態です。
健康な状態の便
・1日1回、朝に排便がある
・太さや硬さがバナナのように見える形
・1日あたりバナナ2、3本分の量
・黄色から黄褐色
・臭いがきつくない
便の硬さチェック
便の硬さチェックに、世界共通の便の基準「ブリストルスケール(Bristol stool form scale)」があります。
1997年にイギリスのブリストル大学で提唱された指標で、便の形状と硬さを7段階に分類した世界共通の便の基準です。
遅い 約100時間 |
便秘 | コロコロ便 | ![]() |
硬くてコロコロした便。 うさぎの分のような便。 |
⇧ 消化管の経過時間 ⇩ |
硬い便 | ![]() |
短くて硬い塊がいくつかまとまったソーセージ状の便 | |
正常 | やや硬い便 | ![]() |
表面がひび割れているソーセージ状の便 | |
普通便 | ![]() |
表面がなめらかで適度に軟らかいソーセージ状の便、 または蛇のようなとぐろを巻く便 |
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やや軟らかい便 | ![]() |
はっきりとしたシワがある半分固形の便 | ||
下痢 | 泥状便 | ![]() |
フニャフニャで泥のような便 | |
早い 約10時間 |
水様便 | ![]() |
固形物をあまり含まない水のような液体状の便 |
便のニオイチェック
便のニオイは腸内細菌が影響します。
腸内細菌には「善玉菌」「日和見菌」「悪玉菌」があり、肉などのタンパク質や脂質をエサとする「悪玉菌」は、これらを分解するときに嫌なニオイを出す物質を作り出します。
食事が肉や脂っこいものに偏ると悪玉菌が増え便のニオイも強くなります。
また、便秘にもなりやすくさらに悪玉菌が増えてしまいます。
食物繊維やオリゴ糖を好む「善玉菌」が増えると、便秘が改善されニオイも抑えてくれます。
便の色チェック
健康な状態の便は黄色カラ黄褐色ですが、腸に長くとどまると便の色は濃くなります。
また便の色で病気に気づくこともあります。
白っぽい便
脂肪のとりすぎによる消化不良や病気の可能性があります。
主な病気は肝炎(ウイルス性、アルコール性、薬剤性、自己免疫性など)、胆石(胆管に落下してつまった場合など)、胆のうがん、胆管がんなどです。
黒い便
胃や小腸から出血している可能性があります。
主な病気は胃十二指腸潰瘍、胃がん、食道がん、十二指腸がんなどです。
赤い便
痔による出血のほか、肛門から近い部位の病気が隠れている可能性もあります。
主な病気は痔核(いぼぢ)、裂肛(きれぢ)、大腸がん、直腸がん、潰瘍性大腸炎、虚血性大腸炎、大腸憩室からの出血、出血性大腸炎などです。
便の色がいつもと違うと思ったら、かかりつけ医に相談しましょう!