蚊の退治法|部屋の中に入れないための対策と刺されないための対策
もくじ
蚊を部屋の中に入れないための対策
普段一般的に見かける蚊は、アカイエカやヒトスジシマカ(ヤブ蚊)だそうです。
2014年に日本で約70年ぶりにデング熱が発生し、2016年にはジカウイルス感染症が4類感染症に追加されていますが、どちらもウイルスを保有する蚊に刺されて発症します。
主にヒトスジシマカが媒介しますが、有効な予防接種などがないので蚊に刺されないために、蚊を減らす対策を行う必要があります。
蚊を減らす方法とは
蚊は水のあるところに産卵するので、水の中にいる幼虫(ボウフラ)を退治しましょう。
気温25~30度の場合、アカイエカはわずか10日ほどで卵から成虫になるので、条件が揃えば爆発的に増えてしまいます。
成虫になってから駆除するより、ボウフラのうちに駆除したほうが効率的なので水をなくしましょう。
特にヒトスジシマカは、活動範囲が狭いので小さな水たまりでも発生します。
家の周りの水たまりや受け木鉢の受け皿、防火用に張ったバケツ、ペット用の水飲み皿などは、蚊が卵を産み落とす場所になります。
使わないものは片付け、水を捨てたりこまめに新しい水に変えましょう。
水が溜まりやすいもの
放置した空き缶や空き瓶、ペットボトル、こどものおもちゃ、古タイヤなど、水が溜まる可能性があるものはすべて蚊の発生源になります。
不要なものは捨て、必要なものは家の中など雨などが水がたまらない場所にしまいましょう。
また、庭の木のくぼみなどにたまった水から発生する場合もあります。
パテなど充填剤でくぼみを埋めましょう。
ゴミが詰まった雨どいなどからも発生する場合があるので、つまらないように清掃しましょう。
雨よけシートのたるみになどにも水がたまるので気を付けましょう。
蚊の種類や生態を知ろう!
蚊は普段は花の蜜などを吸っていますが、メスは産卵のための栄養源として血を吸います。
オスは血を吸いません。
蚊の種類によって刺す時間帯が違ったりするので、蚊の種類や生態を知って対策しましょう。
ヒトスジシマカ(ヤブ蚊)
墓地や公園、花壇など日が当たらない湿度の高いジメジメした場所を好みます。
水たまりや古タイヤ、空き缶やペットボトル、受けきの受け皿など、わずかにたまった水空も発生します。
5月~10月に発生し、行動範囲は50メートル~100メートルで昼から夕方に活動します。
北海道と青森以外のすべての地域に生息していますが、温暖化により生息地が拡大しています。
また、デング熱やウエストナイル熱などのウイルスを媒介するので注意が必要です。
アカイエカ
ヒトスジシマカより若干大きく、4月~10月にかけて下水溝や防火用水などから発生し、主に夕方から夜に活動します。
沖縄と小笠原諸島以外の日本全国に生息し、ウエストナイル熱などのウイルスを媒介します。
また、アカイエカの仲間の一回り小さいコガタアカイエカは、日本脳炎を媒介します。
チカイエカ
アカイエカと見分けがつかないぐらいよくにた蚊で、ビルの浄化槽や地下鉄の排水がたまる場所などで発生し、ビル内や地下鉄構内、地下街などでよく見られ、冬眠しないので年中発生し主に夜活動します。
日本全国に生息しウエストナイル熱などのウイルスを媒介します。
蚊に刺されないための対策
蚊は人が吐き出す二酸化炭素や体温、汗や足の臭いなどに反応して集まってきます。
また、色を識別することができず光の波長で見分けているので、黒っぽい濃い色を好みます。
外出時の対策
・肌を露出しないよう長袖や長ズボンを着用する
・素足でのサンダル履きを避ける
・蚊が好む色の濃い衣服は避け白やベージュなどの薄い色の洋服を選ぶ
・服の上から刺されないようにゆったりした服を選ぶ
・蚊が多くいる公園や草むらなどをなるべく避ける
・汗をこまめに拭き取る
・虫よけスプレーなどを使用する
室内での対策
・靴下をこまめに履き替える
・靴をよく乾燥させる
・ドアや窓をあけっぱなしにしない
・網戸をしっかり閉める
・蚊取り線香や殺虫スプレーなどを使用する
蚊が媒介する感染症
蚊に刺されると唾液が注入され、アレルギー反応を起こしかゆくなりますが、短時間で治ります。
しかし、もっと恐ろしい感染症にかかってしまうことで、重症化し後遺症や死に至ることもあるので、蚊に刺されないように対策しましょう。
疾病 | 病原体 | 媒介する蚊 |
日本脳炎 | 日本脳炎ウイルス | コガタアカイエカ |
デング熱 | デング熱ウイルス | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ |
ジカ熱 | ジカウイルス | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ |
ウエストナイル熱 | ウエストナイル熱ウイルス | アカイエカ、ヒトスジシマカ など 43種 |
黄熱 | 黄熱ウイルス | ネッタイシマカ |
マラリア | マラリア原虫 | ハマダラカ |
フィラリア | フィラリア線 | ネッタイイエカ |