自宅療養の過ごし方とは|新型コロナに感染した場合の家族の注意点
もくじ
新型コロナウイルス感染症と診断されたら
新型コロナウイルス感染症と診断された場合、基本的には無症状または軽症であれば自宅か宿泊施設での療養になります。
自宅療養を行う場合は、保健所から療養解除されるまで、人との接触を最小限にして自宅で過ごす必要があり、保健所等が定期的に健康状態を確認し療養解除の時期等を判断します。
症状が悪化した場合には、速やかに入院できる体制を確保してくれます。
自宅療養の期間はどれくらい?
自宅療養の期間は、発症日(無症状者は陽性検体が採取された日)から10日間経過し(11日目)、かつ症状がなくなってから72時間経過した場合に、保健所から療養解除の連絡があります。
ただし、咳や発熱などの症状があり場合は、必要に応じて療養期間が延長になる場合があります。
また、濃厚接触者と判断された場合は陽性か陰性かに関わらず、感染した人と接触した日の翌日から14日間は、健康状態に注意を払い(健康観察)、不要不急の外出は控える必要があります。
自宅療養の過ごし方とは
自宅療養することになったら、安静にして症状を抑えながら周りにうつさないように、できる限り外出を控え、家族や同居者と接する時間を減らし、人と接する場合はマスクをし、小まめな手洗い、定期的な部屋の換気を行う必要があります。
また、療養期間中は毎日定時に体温を測定しするなど健康状態の観察を行い、保健所に報告する必要があります。
自宅療養中に体調が急に悪化することもあるので、すぐに保健所に連絡してください。
自宅療養中に注意したい症状
自宅療養中に症状が悪化する場合があります。
特に発症から1週間前後は注意が必要です。
以下のような症状が表れたら速やかに保健所に連絡するしましょう。
表情・外見 | 顔色が明らかに悪い |
唇が紫色になっている | |
いつもと違う、様子がおかしい | |
息苦しさなど | 息が荒くなった(呼吸数が多くなった) |
急に息苦しくなった | |
生活をしていて少し動くと苦しい | |
胸の痛みがある | |
横になれない、座らないと息ができない | |
方で息をしている | |
突然(2時間以内を目安)ゼーゼーし始めた | |
意識障害など | ぼんやりしている(反応が弱い) |
もうろうとしている(返事がない) | |
脈が飛ぶ、脈のリズムが乱れる感じがする |
また、「幸せな低酸素症」と呼ばれるほど、体内の酸素が極度に低下していても自覚症状が強く現れないことがあるので、パルスオキシメーターで血中の酸素濃度(酸素飽和度)を測定し、いち早く重症化の予兆を見つけましょう。
新型コロナウイルス感染症の重症度分類
パルスオキシメーターは、う血中の酸素濃度(酸素飽和度)を測定する医療機器で、症状が乏しい低酸素症の方も早期に見つけることができるので、こまめに測定して酸素飽和度を確認しましょう。
酸素飽和度が93%以下になると入院治療が必要になります。
以下の新型コロナウイルス感染症の重症度分類を参考にして、酸素濃度が低下した場合はすぐに保健所に連絡して指示に従ってください。
重症度 | 酸素飽和度 | 臨床状態など |
軽症 | 96%以上 | 呼吸困難がないか、せきのみ |
休息に病状が進行することがある | ||
中等症I
(呼吸不全なし) |
96%未満~93%超 | 呼吸困難(訴えたことがある) |
肺炎所見がある | ||
中等症Ⅱ
(呼吸不全あり) |
93%以下 | 酸素投与が必要 |
重症 | 集中治療室に入室するか、人工呼吸器が必要 |
新型コロナに感染した場合の家族の注意点
自宅は3密になりやすいため、家庭内感染は最も多い感染ルートになっています。
家族が感染し自宅療養する場合には、感染者を隔離して世話する人を限定し、換気や消毒を徹底する必要があります。
家族が感染し自宅療養する場合の8つの注意点
① 感染者の部屋を分ける
② 感染者の世話をする人を限定する
③ マスクを着ける
④ こまめに手洗い・消毒する
⑤ 各部屋を定期的に換気する
⑥ ドアノブ、取っ手など共用する部分を消毒する
⑦ 感染者の衣服、リネンは家族と分けて洗濯する
⑧ 感染者のゴミは密閉して捨てる
家族や同居している人は、既に感染している可能性がもあるので、感染者の症状が軽快してから 14日間経過するまでは健康状態に注意を払い(健康観察)、不要不急の外出は控えましょう。
職場や学校に行く時など外出する際はマスクを着用し、こまめに手を洗ってください。