発達障害の大人の特徴と原因|男性のほうが多いそうですよ!
大人の発達障害の特徴と原因
発達障害は幼少期から症状があらわれる脳機能障害で、おとなになって突然発症することはないといわれています。
高校までは、学校で時間割などで日課が決まっているので、日課をこなしていればあまり問題にならず、先生や同級生などの限られた人間関係の中で過ごすので、発達障害の特性がカバーされ個性として許容されるため気づかないまま成長するケースがあります。
そのため大人になって、大学進学や就職、恋愛や結婚などがきっかけで見つかることがよくあります。
仕事や学習では、自分で時間割や計画を立て主体的に行動することが必要となり、人間関係も複雑になるので、周囲と合わせたり空気を読むなど社会への適応が必要となるため、社会生活に支障をきたすようになってしまいます。
なかにはうつ病を発症してしまう場合もあります。
発達障害の特性
発達障害には、行動や認知の特性によって大きく3つに分類されます。
自閉症スペクトラム(ASD)
対人関係、コミュニケーションの障害、状況に応じた対処の仕方が苦手
・自閉症
・アスペルガー症候群
・その他トゥレット症候群など
注意欠陥多動性障害(ADHD)
複数の作業の同時進行が困難
・不注意
・多動・多弁
・衝動的に行動
学習障害(LD)
読む、書く、計算するなどの能力が極端に苦手
大人の発達障害の診断
大人の発達障害の診断は、精神科や心療内科などで行われます。
大人の場合は、幼少期や学童期の状況を知ることが重要で、現在の問題と幼少期からのエピソードに重なる部分がないかなどを、時間をかけて面談して総合的に判断します。
なので保護者や兄弟、配偶者などが付き添い、成長の記録や現在の症状などをできるだけ正確に伝える必要があります。
もれなく伝えるために、あらかじめ成長の記録などをメモに書いておくといいそうですよ。
ただし大人の発達障害に詳しい医師がいる医療機関は少ないのが現状だそうですので、大人の発達障害について診断できるかを問い合わせる必要があります。
発達障害の治療法
治療は主に薬物療法と心理療法の二つがあります。
◆薬物療法
自閉症スペクトラム(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)の症状を緩和するために処方されます。
うつ病などの二次障害を併発している場合にも処方されることがあります。
◆心理療法
コミュニケーションの向上を目的としたSST(ソーシャルスキル・トレーニング)や、認知行動療法など発達の特性に応じた心理カウンセリングを行います。
症状の緩和には環境の調整も必要
自閉症スペクトラム(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)の人には、家庭や職場での理解や配慮が症状の緩和に繋がります。
発達障害の弱点を理解して、口頭ではなく、メモやメールなど文書で伝えるなど、具体的な対処法を考え、ストレスの少ない環境を整え特性に合わせた工夫を行うことで、生活しやすい環境を作りましょう。