歯磨きの回数って1日何回がいいの?
虫歯や歯周病の原因はプラーク
歯のエナメル質や象牙質など歯の硬い部分を溶かしてしまう虫歯、歯の周囲の組織の病気である歯周病。これらは歯に付着した歯垢(プラーク)が原因です。
虫歯の原因菌は、口の中の隙間の狭い場所に付着した食べかすをエサにして歯垢(プラーク)を作り出し、そこから出る酸が歯を溶かしてしまう病気です。
また歯周病は、歯垢の中の細菌が原因で歯茎に炎症が起きて発生します。
歯垢が付きやすい場所
虫歯や歯周病を防ぐには、歯垢をしっかり取り除くことが大切です。
以下の歯垢が付きやすい場所を重点的に磨きましょう!
◆歯と歯の間
◆歯と歯口の境目
◆奥歯のかみ合わせ
◆歯並びがでこぼこしている場所
歯を磨くポイント
歯を磨く際のポイントの一つは歯ブラシです。
歯ブラシにはヘッドの大きさや、ブラシの形状、毛の太さなどによって効果が違います。
毛が太い歯ブラシは毛は細い歯ブラシに比べて、歯垢を取り除く効果は高いですが、隙間が狭い箇所には到達しません。
また、ゴシゴシ磨くと歯茎を傷つける可能性が高くなりますので、歯科医に相談して自分の歯や磨き方のクセに合った歯ブラシを選びましょう。
歯ブラシは毛先が開いてしまうと、歯に正面から当たりにくくなるので効果的に歯垢を落とすことができなくなります。
毛が開いていなくても長い間使うと、毛に弾力がなくなり汚れの落ち具合が悪くなるので、1ヶ月に1本を目安に交換しましょう。
歯磨きは就寝前と毎食後が効果的
唾液の中の細菌の数は、毎回の食事の後と就寝中に増加します。
なので歯を磨くタイミングは夜寝る前と毎食後すぐが効果的です。
虫歯や歯周病は、甘いものに含まれる「六炭糖」を細菌が分解する際に出す酸が原因になります。
この酸を40分ほどかけて唾液が中性にするのですが、唾液の分泌が少ない人や食べ物を食べ続けている人、生活環境が変わり寝る前の歯磨きをしなかったりなどで、口の中が酸性のままになり虫歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。
「歯垢探知液」を使うと歯石が赤くなるので、研き残しの箇所がわかるので試してみてください。
また、歯の健康は全身の健康にも影響があるので、定期的に歯医者を受診して口腔ケアを受け歯の健康を保ちましょう!
歯を磨いたあとのうがいは何回がいいの?
フッ素入りの歯磨き剤を使うと、歯の石灰化が進むので虫歯の予防にはいいとされています。
しかし歯を磨いたあとに何回もうがいをすると、フッ素が流れて薄くなってしまうそうです。
なので歯磨き後のうがいはごく少量の水で1回だけにして、しばらく飲食しないようにすると再石灰化の効力が高まるそうですよ!
認知症の予防にもなる「8020運動」
「8020運動」は、1989年に当時の厚生省と日本歯科医師会がスタートさせた「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。
開始当初の達成率は7%程度だったそうですが、2017年6月の調査では51.2%に上昇したそうです。
仮に達成できなくても、義歯などを使い口の中の状態を良好にして、きちんと噛むことができれば、歯が20本あるのと同じ効果があり、食べ物をしっかり噛むことができ、全身の栄養状態も良くなります。
また、よく噛むことで脳が活性化し認知症のリスクも軽減することができますので、いつまでも美味しく食べ続けるために、歳を重ねても元気な歯を保つことは大切ですね。